社会人の宅建試験勉強

 宅建試験の過去問を取り上げ、過去問を通じて勉強をしていきます。
@過去問の解説
A過去問の選択肢や問題文を変更した場合はどうなるか
 という流れで進んで行きます。
 今回は平成17年度試験問題の解説をしながら、問題を通じて、応用を見ていきます。

問14
 建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


1.共用部分であっても、規約で定めることにより、特定の区分所有者の所有とすることができる。

【解説】
 共用部分は原則として区分所有者全員での所有となるが、管理規約に定めることにより別の定めをすることができる。したがって、管理規約に定めることにより、特定の区分所有者とすることができる。なお、管理者と区分所有者以外の第三者の所有とすることは規約をもってしても定めることはできない。本肢は正しい記述。

2.専有部分であっても、規約で定めることにより、敷地利用権と分離して処分することができる。

【解説】
 専有部分と敷地利用権を分離して処分することは原則としてできない。しかし、これも規約に定めることによって、敷地利用権と分離して処分することができる。マンションの場合は考えにくいが、区分所有法の対象となるのは、タウンハウス(長屋住宅)も含まれ(勿論一定要件を満たして)、この場合、各区分所有者の所有する建物(専有部分)と対応するように、敷地も分筆されていることがある。このようなときは、戸建てと同じような状況であり、規約に定めることによって、専有部分と敷地利用権を分離して処分することができる。本肢も正しい選択肢。

3.構造上区分所有者全員の共用に供されるべき建物の部分であっても、規約で定めることにより、特定の区分所有者の専有部分とすることができる。

【解説】
 構造上区分所有者全員の共用に供されるべき建物の部分のことを法定共用部分という。法定共用部分としては、共用の玄関や外壁、屋根、柱、エレベーターや階段、廊下などがあげられる。これら法定共用部分については規約で定めても専有部分とすることはできない。廊下や階段を専有部分にすることは常識的に見ても不自然である。したがって、本肢は誤った記述。
 なお、本来こういった所有権などの処分は自由にできるはずである。しかし、区分所有建物の場合は権利関係の複雑さを免れるため、このような特則を設けている。しかしながら、本来は自由に処分できるため、管理規約の定めではなく、当該共用部分の共有者である区分所有者全員の同意があれば、共用部分を専有部分とすることができる。

4.区分所有者の共有に属さない敷地であっても、規約で定めることにより、区分所有者の団体の管理の対象とすることができる。

【解説】
 いわゆる規約敷地のことであり、本肢のような設定も可能である。ちなみに規約敷地は区分所有建物の建っている敷地と隣接している必要はなく、離れていてもよい。


平成17年度宅建本試験問題14から学ぶポイント
 
★(原則)専有部分と敷地利用権を分離して処分することはできない。(例外)規約に定めることにより、分離処分ができる。

★専有部分であっても、規約により共用部分とすることができる。

★区分所有建物が建っている敷地は当然敷地である。=法定敷地。
★区分所有建物が建っていない敷地を規約に定めることにより、区分所有建物の敷地とすることができる。=規約敷地
★一筆の土地の上に区分所有建物が建っているが、建物の建っていない部分を分筆したときの当該敷地=みなし規約敷地(規約により敷地を定めたものとみなされる)
★二筆の土地のうえに区分所有建物がまたがっている場合で、地震等により建物の一部が滅失することにより、当該建物が建っていなくなった方の敷地=みなし規約敷地


本問題(又は上記ポイント)以外で各自確認すべき事項

●専有部分の定義

●法定共用部分、規約共用部分

●法定敷地、規約敷地、みなし規約敷地

●総会(集会)の決議要件

●管理者の権限

●管理組合法人


過去問研究平成17年