【所有権】
§1 所有権の内容及び範囲
・所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。
・土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ。
§2 相隣関係
1.土地の所有者は、境界又はその付近において障壁又は建物を築造し又は修繕するため必要な範囲内で、隣地の使用を請求することができる。ただし、隣人の承諾がなければ、その住家に立ち入ることはできない。
2.1の場合において、隣人が損害を受けたときは、その償金を請求することができる。
1.他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。
2.池沼、河川、水路若しくは海を通らなければ公道に至ることができないとき、又は崖があって土地と公道とに著しい高低差があるときも、前項と同様とする。
3.1.2.の場合には、通行の場所及び方法は、1.2.の規定による通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。
4.1.2.の規定による通行権を有する者は、必要があるときは、通路を開設することができる。
5.1.2.の規定による通行権を有する者は、その通行する他の土地の損害に対して償金を支払わなければならない。ただし、通路の開設のために生じた損害に対するものを除き、一年ごとにその償金を支払うことができる。
6.分割によって公道に通じない土地が生じたときは、その土地の所有者は、公道に至るため、他の分割者の所有地のみを通行することができる。この場合においては、償金を支払うことを要しない。
7.6.の規定は、土地の所有者がその土地の一部を譲り渡した場合について準用する。
1.隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。
2.隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。
※まさか出題されるとは思わなかったが平成16年度の本試験で出題された。
・建物を築造するには、境界線から五十センチメートル以上の距離を保たなければならない。
§3 所有権の取得
1.所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得する。
2.所有者のない不動産は、国庫に帰属する。
・不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。
1.所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。分離するのに過分の費用を要するときも、同様とする。
2.付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。
§4 共有
各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。
各共有者の持分は、相等しいものと推定する。
各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。
共有物の管理に関する事項は、前(共有物の変更)の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。
1.各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う。
2.共有者が一年以内に前項の義務を履行しないときは、他の共有者は、相当の償金を支払ってその者の持分を取得することができる。
共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる。
共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。
1.各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。ただし、五年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることを妨げない。
2.1.の但し書きの契約は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から五年を超えることができない。
数人で所有権以外の財産権を有する場合について上記の共有に関する規定を準用する。ただし、法令に特別の定めがあるときは、この限りでない。
|
ポイントトップ |